戦略を一言で言うと『オンリーワン・ナンバーワンを積み重ねる会社になること』です。 五言で補足すると(1)オンリーワンになれる事業や商品以外はやらない。(2)他社と同じ事業や商品であればナンバーワンになれなければやらない。(3)利益を目的とせず社会的使命を果たす。(4)強みと卓越性を追求して得意分野だけを行う。(5)上下ではなくチームの仲間として仕事をして幸せな社員をつくり続ける。 さて私の場合はどうも13年周期で大きな失敗をするようです。26年前の45歳の時に、5億円の現金を盗まれて30億円の契約を違法に解約されてしまいました。これが反社との戦いでした。大型の詐欺事件だったので県警本部が設立されたほどです。 次に13年前の私が58歳の時に、介護会社ゴールドエイジ(株)の全国展開が破綻しました。新しい分野の知らない事業でしたから、私が正しいと思って実行したことが全て裏目に出て失敗です。アサヒグローバルさんにこの会社を5億円で買ってもらって、私は3年間何もせず自主的に謹慎していました。この時に私が捨てたお金が11億円でした。当然責任を取って私の個人のお金の4億円も全て失くなってしまいました。まあ3年後にこの会社を買い戻して今のゴールドエイジ(株)があるのですが、あの苦しい体験は今でも忘れられません。 そしてこの2・3年の私の勘というか感覚は、そろそろ何かが起こりそうだなとは気が付いていました。しかし何が起こるのかが全く見当がつきません。売上はずっと順調に伸びて今年は280億円の予定でしたし、新事業・新商品もなんとか上手くいっていました。はい、ところが今年突然『20億円』のお金が失くなってしまったのです。 もう私はびっくりですよね。あー、やっぱり来たか…。というのが正直な感覚でした。ちょうど13年目なんです。事業というものは必ず『マサカの坂』があるものです。まあしかし、私はこれくらいの事では動揺しない71歳の老練な経営者になっていましたから、いつでも冷静に考えます。分析してみるとやはりいくつも突発的なごく短期の原因が5つ程見つかりました。これらは全て事前に予測することができないことばかりでした。そしてその根っ子の問題はたった1つでそれは私の責任だと分かるのに時間はかかりませんでした。 複数の問題点とは(1)はコロナパンデミックでした。ゴールドエイジはコロナ対策で『3億円』を無くして、アサヒグローバルホームはコロナ後の来店不足で住宅受注を『30億円』下げてしまいました。 (2)はウッドショックでの建築資材の高騰です。契約金額が決まったあとに高騰するのですからもうどうしようもありません。ゴールドトラストの賃貸住宅の売上は50億円。アサヒグローバルホームの売上は160億円ですから合計210億円の10%の資材高騰としても21億円の損害なのです。 (3)はウクライナショックの電気代ガス代の値上げ。ゴールドエイジ の電気・ガス・水道の値上りだけで4,000万円。これからも4,000万円上がりそうです。それとアサヒグローバルホームでも円安・物価高での不安から今住宅を建てようと思う人がいなくなってしまいました。 (4)はこれはいいことなのですが、全社員の給料を2割上げたこと。逆に全社営業マンの契約業績給を止めたことでしょうか。そして新しい人事制度をスタートしましたが不完全燃焼で今一つ営業マンのモチベーションが上がっていませんでした。 (5)そしてこれが一番の重要な根っ子の原因ですが、原因は私でした。私はもう古い人間なので『良い物を作れば売れる』という生産者側の発想(プロダクトアウト)で失敗しました。今は『お客様に聞いて、お客様の欲しいものをつくる』そして『ネットで調べる時代』の側に立って事業をすべきだったと反省しました(マーケットイン)。 捨てたお金は戻りませんが、これからは一言五言の戦略に従って新しい経営に取り組みたいと考えています。
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