昨日、相続トータルコンサルタント勉強会を開催しました。
テーマは、「今更ですが…終活・遺言・相続対策の基本講座」。
講師は、相続手続支援センター関西の長井俊行さん。
18年間で3500件の相続をサポートなさったご経験を
お聞かせいただきました。
このブログでも何度か書いていますが、現代社会において遺言書は必須。
「ウチには必要ないわ。」じゃないんです。
均分相続の制度ももうすぐ80年。
「私には1/4の権利がある。」って当然の如くに言ってくる時代です。
お子様たちが奪い合いをしないように、道を付けておいてあげるのは
親御さんの努めですよ。
ところが、長井さん曰く、書くだけじゃダメ。
背景に応じて、様式を誤らないようにしなきゃ。
ある方が、預金2000万円を子の一人に相続させる自筆証書遺言を書きました。
相続発生後、それを銀行に持っていくと・・・
銀行は口座解約に応じなかった・・・_| ̄|○
自筆証書遺言はダメ。他の相続人全員の同意印をもらえ、と。
きょうだいの仲が悪いから遺言を書いたのに、
銀行は頑なだったそうです。
これが凍結されると、相続税が払えない。
まさに兵糧攻め。
結局、長井さんは、税務署と話をして、
相続税滞納を理由にこの口座を差し押さえてもらったんだって。
ここまでして、ようやく銀行は口座解約に応じたんだとか。
この事例での教訓は2つ。
①モメる要素がある場合は、公正証書遺言が無難。
②赤い銀行は生前に解約しておく・・・(^^;
相続は技術です。
一人で抱え込まずに、専門家に相談してくださいね。
土地家屋調査士 大阪 和田清人