「京都の紅茶王」の遺産バトルが10年近く続いているそうです。

半年ほど前にワイドショーでも取り上げられたようですね。
知らなかった・・・

要は、婚外子の相続割合に関する争い。
当初の提示案が、78,002円。

そりゃ、「2円って何?」ってなるわな・・・(^^;

細かい事情は知る由もありませんが、この件の失敗は、おそらく、
「父親の口からちゃんと婚外子に伝えておかなかった」ことじゃないでしょうか。

「事業の継続が最重要だから、これだけで我慢してくれ」ということを、
父親の口から聞くか、異母兄弟の口から聞くかの違いは大きいですよね。

遺言による指定相続は、親の最後の務めですよ。


【財産約30億円「京都の紅茶王」相続争い泥沼化 婚外子9年にわたる闘い】

 親の相続遺産をめぐるトラブルは今も昔も絶えないが、京都のある大物経営者の一族が、9年にわたる泥沼の争いを繰り広げている。「京都の紅茶王」と呼ばれた経営者の死後、婚外子に遺されたのはわずか「7万8002円」だったのだ。「人間として扱われていない」と訴える婚外子に、法廷以外では沈黙を貫く異母きょうだいたち。壮絶なバトルの行方に注目が集まっている。

 遺産請求訴訟を起こしているのは、京都市の※※さん(47)。※※さんの父親は、英国紅茶「リプトン」のティーショップを1930年に京都市で開き、紅茶文化を日本に広めた人物として知られる☆☆氏(2005年、101歳で死去)。1967年に「△△」に変更し、とんかつ店など幅広く飲食業を展開し、昨年の年商は64億円に達した。

 売れっ子モデルで、銀座のクラブホステスとしても働いていた※※さんの母親は、18歳のときに妻子があった当時50代の☆☆氏と知り合い交際、26歳で※※さんを出産した。☆☆氏は※※さんを認知した。

 「母は『頼むから男の子を産んでくれ』と言われたようです。父は毎日のように動物園に連れて行ってくれた。母と父が別れ、中学生のころには父に全く会わなくなりましたが、私にとっては唯一のお父さんだった」(※※さん)

 ☆☆氏には2度の結婚で6人の子供がいた。☆☆氏が亡くなった翌2006年に、△△の後継者である後妻の長男から届いた1通の内容証明郵便が、長い裁判の始まりだった。遺産相続分は「7万8002円」で、それ以外の権利がないことを確認する「債務不存在確認」の文書。「意味が全く分からなくて…。2円って何? なんで7万8002円なん?って。自分を否定されているような気持ちにもなりました」と※※さん。

 長男らは07年に※※さんを相手取り債務不存在確認訴訟を起こし、※※さんは09年に遺産請求訴訟を提起。1審京都地裁では3000万円の和解案が出されたが、不調に終わり、13年に、※※さんの受け取る遺産額を588万7121円とする判決が下された。

 ※※さんは大阪高裁に控訴。今年6月には6500万円の和解案にも応じず、8月27日の口頭弁論では、9月に再び和解手続きを行うことが決まった。成立しなければ、11月に判決が言い渡される予定だ。

 なぜここまでこじれているのか。※※さんの代理人を務める辻恵弁護士は、「☆☆氏が形成した財産は30億円弱とみられますが、1996年ごろまでに株式などの名義を全て長男ら親族に移している。時効とはいえ、これは明らかな脱税行為。莫大な財産を婚外子には相続させたくないという一連のやり方はあまりにも理不尽です」と話す。

 最高裁は2013年、婚内子と婚外子の法定相続分を同じ割合とする判断を示し、相続格差は撤廃された。

 ※※さんは独身。9年間にわたる相続争いで心身ともにボロボロになったという。「本当は家庭を持ちたかった。彼氏もいたのですが、裁判が始まって素の私じゃいられなくなってしまった。犠牲にしたことは大きいけれど、婚外子で苦しんでいらっしゃる方のためにも頑張りたい」と話す。

 長男が会長を務める「△△」側は「係争中のため、コメントできない」としている。

 艶福家の一家の長は、草葉の陰で何を思うのか。
(9月1日 ZAKZAK)


土地家屋調査士 大阪 和田清人(image)
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