黄金のセカンドライフで『人生最高の30年を過ごすゴールドエイジ』。私も73歳になりましたので、どういう訳か分かりませんが、この言葉が心にグサっと刺さります。 これは役員さん達とどんなゴールドエイジにしていこうかと、何日間か考えた時に出た言葉でした。人生の最期を過ごすではありませんし、10年ではなく30年もありますし、人生最低ではなく、最高の『黄金のセカンドライフ』なのですから、もうこれ以上の言葉はありません。私達お世話する側の人達にとっても、夢のある楽しい幸せな言葉ではないでしょうか。本当にそんな人生を入居者様に過ごしていただければ、私達にとっても人生で最高の仕事をさせていただくことなのですから実現したいものです。 歳をとると体のあちこちが思うように動きませんし、持病のようなものも1つ2つと出てきます。それは若い時の体と違いますからつい不満が出てしまって嫌な気持ちになります。私も同じです。しかしそれでも『人生最高の30年』にしなければなりません。そして誰でもが初めて経験することばかりの30年ですから、皆様が初体験ですから不安なことばかりなのです。さてどうすれば『人生最高の30年』になるのでしょうか。 ひとつヒントがあります。それは今ゴールドエイジは新規開設も含めて約2,500戸の住宅として運営していて、2,000人の高齢者が住んで生活されています。そしてこれがびっくりするポイントなのですが、2,000人の入居された皆様の全員がゴールドエイジに入りたいと思って入居された人は一人も居ないのです。ご家族ではお世話できないたくさんの理由と、ご本人の病気や介護やリハビリなどの必要性と、そしてお一人では生活できないたくさんの理由があって入居されています。はっきり言ってゴールドエイジに入りたいと思って入居した人は一人も居ないのです。 しかしさて、嫌だけど入居したのにしばらくすると、理由はわからないけどだんだん楽しくなってきます。そして年代が同じですから、気の合う友達も2・3人できて、もっと楽しくなって、ヘルパーさんや館長さんが何でも優しく接してくれますので、もっともっと楽しくなって、そしてここに入居して良かった良かったと入居者様全員が思っていただけるのがゴールドエイジの生活なのです。(全員ではないかもしれませんが、今後も努力いたします) 私はご家族と一緒に生活することが一番の幸せだとは考えていません。学生時代私は高校・大学の7年間を学生寮で生活しましたが、あんなに楽しい生活はありませんでした。家に居る時よりずっと楽しかった思い出があります。そしてまた祖母を自宅で介護していて、あんなに苦しくて家庭崩壊のギリギリを体験したことも初めてでした。やはり介護は専門家に任せるべきです。家族がやってはいけません。他人に任せるべきです。家族ではないので仕事が終われば定時で帰宅できますし、スタッフ同士で助け合って介護することもできます。 ということで『人生最高の30年』とは(1)家族に甘えて不満を言うより、他人さんの中で少し遠慮しながら仲良く暮らす生活。(2)何があっても安心できるヘルパーさんや看護師さんがいる生活。(3)自分の好きなことが自由にできる個室での生活。(4)体に合わせてゆっくりできる生活。(5)我欲でもいいので自分の好きなことをする生活。(6)美味しいものを食べる。(7)気の合う友達とお話しする。(8)(9)(10)…。私はこれが人生最高の30年の過ごし方だと思います。いかがでしょうか。