アパートの企画提案書は素人には解りにくいものです。 間違った建物を建てて、後から取り返しのつかない事にならない様に、企画提案書のチェックポイントをご説明していきます。 まず、これからアパート・マンション建設を計画している土地の「立地調査」をすることをお勧めします。 「立地調査」では、以下のような注意ポイントがあります。(1)周辺市場での人口動態から将来予測をしてみる。(2)賃貸アパート・マンション事業が成り立つ場所なのか?(3)学校・法人・企業の動きはどうか? この様な考えに立って、あなたの土地をどの様に活用するのが良いかを判断していきます。

周辺市場での人口動態から将来予測をしてみる

 2007年を境に日本全体の人口は減少し始めました。人口が減り続ける中で安定的にアパート経営が可能であるかどうかを調べます。 マクロ的には、アパートの需給バランスは、下記の[需要数]と[供給数]により求められます。[アパート市場需要数]=[人口増加数]÷[1-持家比率][アパート市場供給数]=[県で統計している住宅着工棟数の貸家数] [需要]>[供給]であれば、市場性がありますし、[需要]<[供給]であれば市場性が低く、建物の商品価値を高めるなど十分な作戦を元に計画をしていく必要があります。 また、「日本の市区町村別将来推計人口」が国立社会保障・人口問題研究所から発表されていますので、その資料を参考に建築予定の地域の10年後20年後の人口動態を推測します。 下の図はある町の人口動態データをグラフにしたものですが、枠で囲まれた30歳代に関しては今後20年間で30%程度の人口が減少する傾向にある事が分かります。(image)  この様な市場ではよほど地理的な条件が良いか、または、人口動態に左右されない好条件がそろっているかの場合でなければ、30歳代を対象にしたアパートの経営は将来的に困難になる事が予想されます。 一方で、この地域では20歳代後半または40歳代後半に関しては今後も安定的な市場が見込まれます。この様なマクロの人口の動きを押さえ、今後進行する人口減少社会においても安定的なアパート経営が出来る市場を検討します。
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