堺土地活用ドットコム

私は、施工会社とその顧客との付き合いというのは、一生涯続くものだと思っています。将来を見据えて、今の仕事を先の経営につなげていくためには、会社にとっても自己投資が必要なのだと思います。具体的には、建設時の欠陥や不具合に対しては、無償で修理にあたることなども、その投資のひとつだと考えています。たとえば、壁の塗装や防水のやり換えといったものです。実際に、一時期、年間でその負担額が何千万という単位だったこともあります。けれども、決して手を抜いた仕事をしていたわけではありません。それでも生じた不具合を無償で直すということは、会社にとってはケーススタディにもなるわけです。どうしてそのような欠陥が起きてしまったのか、一部始終を請け負っているからこそ、問題点を明確にしていくことも可能です。そうして一度起きた失敗は、もう2度と繰り返されることはありません。クレームや不具合に責任を持って対応するだけでなく、その情報やデータを会社の財産としていけば、新しく建設する物件のクオリティも上がります。当然、良いマンションを建てれば、オーナー様との信頼関係にもつながっていくのです。何千万という負担額は、会社にとっても決して少ない金額ではありませんでした。しかし、同様の問題でも、有償でしかメンテナンスに応じない会社というのも存在します。けれども、私たちがかけたお金というのは、決して「損」ではありません。これから先も経営を続けていくために、会社が大きく成長するために、必要な投資だったと言えと思っています。さて、これは、マンション経営においても同様のことが言えます。経費に限らず、無駄を省くというのは、もちろん経営者として大切な考え方です。けれども、それが本当に無駄なことなのか、それとも成長などを含めた大きな意味での利益につながる投資なのか、ということをしっかりと考えて頂けたらと思います。