以前は、なにもせずに賃貸物件に入居者がやってきましたが、今では、オーナーさんが何もしなければ入居率が上がらなくなりました。会社を経営すれば全員が儲かるわけではないのと同様に、今の時代、マンションを建てれば必ずしも得をするとは言い切れません。しかし、私の知るオーナーさんの中には、入居するのに待ちが出ている、いわゆる「行列マンション」のオーナーさんもいます。つまり、成功する方法は絶対に存在するのです。そのためには、自分でできないことは管理会社に頼むとしても、自分でできる部分、やらなければならないことはなんなのか、ということをそれぞれのオーナーの方が考えていかなければなりません。例えば、ひとりひとりの入居希望者の案内をすべてこなすのは現実的に無理なことだとしても、問い合わせを受けるところまでならできる、という場合もあるでしょう。けれども、管理をすべて不動産会社に任せている場合、問い合わせから案内、契約まですべてにおいて不動産業者を間に入れているケースがほとんどです。これではその過程で無駄な経費が発生していることになります。また、マンション経営にとって一番の問題なのが、入居率です。この過程でも「入居者を募集する=賃貸業者に依頼する」という方程式をつくり上げてしまっている方がいます。しかし、入居者募集は必ずしも賃貸業者に頼まなければできないことではありません。今は、ブログやホームページを自ら作成するなど、身近にもたくさん便利なツールがあるということを考えてみてください。オーナーさん自身が広告などの経営戦略を打ち立てていけばいいのです。「わからないから」という理由だけで、何もかも人に任せっきりにしておいては、無駄な出費がかさむばかりです。それだけでなく、問題やクレームを把握していなければ、それを将来につなげることもできず、いつまでも同じようなクレームが絶えないことでしょう。お金だけでなく、時間や経験、あらゆる面で無駄を出さない一番の近道は、経営者が経営を人任せにせずに、きちんと自分の手で舵を取ることです。行列マンションの経営においては、オーナーが船長だということです。
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