7月19日(水)が通夜で、20日(木)に家族葬で見送りました。94歳で老衰です。グループホームの職員さんに十分なお世話をしていただいて、幸せに安らかに一生を終えることができました。認知症なので家族で介護ができなかったのが心残りですが、職員さんに8年間の長きに渡ってご面倒をおかけしました。感謝の言葉もありません。心より感謝申し上げます。 8年前には私の家内の病気も悪化してしまいましたので(6年前に他界)、認知症の母の介護は自宅ではできませんでした。それまでにも母は何回も家を出てしまうので警察に捜索願いを出したり、遠くでフラフラ歩いている母を見知らぬ人が助けていただいてご連絡をしていただいたり。車にぶつけられて腰の骨を折って入院したり、もう家族では限界でした。 そして紹介いただいて、お願いして預かっていただいたのが生桑の『渚園』さんでした。本当に良い施設で評判が良いのは入所してみてすぐに分かりました。職員さんの対応も素晴らしくて心がこもっていますし、開設された方は三重県の介護の専門家としても活躍されていました。そういう方が運営される施設はやはりレベルが高いと思いました。 そしてまた、私の祖母は96歳で他界しましたが、その時は家内と母親の2人の女性が認知と介護と看取りをしてくれました。私にできることは何もありませんでしたが、廊下に落ちた便を拭くことくらいです。 しかしこの祖母の介護で私達家族は『家庭崩壊』のギリギリを体験させられました。仕事もありますし、子供達の世話もありますし、一番辛かったのはこの24時間365日続く祖母の介護がいつ終わるのかが全く分からない苦しみでした。認知症の祖母に罪はありませんが、介護の専門知識と経験のない私達にとってこの苦しみは限界でした。祖母が早く亡くなってくれれば苦しみがなくなるのに…、と考えてはいけないと、分かっているのですがやはり考えてしまいました。もう限界です。 まあその体験があったので、『介護は家族が家庭でやらないでください』という方針で16年前からゴールドエイジの介護・看護の仕事を始めることになったのです。今では50ヶ所の施設を運営する会社になりましたが、この仕事を始めるきっかけになったのは、祖母の介護の家庭崩壊の苦しい体験だったのです。そして今回の母のグループホームでの手厚い介護で家族が助けられたこと。家内は亡くなってしまいましたが、母の介護を自宅でやっていれば家内にも大変な負担となっていたはずです。これも助かりました。グループホームの皆さんには感謝、感謝なのです。 さて、ゴールドエイジもいっそう頑張らなければと思いました。私達の介護と看護の仕事がどれだけ世の中のお役に立っているのかと、ご家族の助けになっているのかを今回の母の他界で知ることができました。そして今ゴールドエイジは施設の数を増やし量を増やしていますが、その増えた分は介護や看護の質を上げていかないと事業は破綻すると思いました。量を追求するのではなくて質を上げないとやっていけません。 ゴールドエイジの職員さんもそれは十分に分かっているとは思いますが、レベルを上げることは普通の努力ではできないことなのです。限界を超えたちょっと先にしか成長はありません。レベルの低いゴールドエイジになってはいけません。渚園さんのレベルを目標にして一人一人の社員さんが努力願います。 本部はそのためにいくつもの計画を立てて実行しています。本部は社員さんを支え、社員さんは入居者のお一人お一人を支えてください。宜しくお願いします。
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