私たちスマートパーキング・ラボは2016年1月に、3大都市圏(東京都、愛知県、大阪府)に在住の20代~60代、週に1回以上自動車を運転する男女656名を対象に、駐車場に関するアンケート調査を行いました。その結果から、特に愛知県では駐車場ニーズが大きいことが明らかになりました。その他のデータも含め、この調査結果を順次紹介します。
1.自動車を運転する主な目的 駐車場の利用状況を調べる前提として、私たちは自動車を運転する目的を調べるために、「Q.あなたが自動車を運転するのは何の目的ですか。最も多い目的を1つ選んでください。」と尋ねました。その結果は次の通りでした。・3都府県とも1番目は「買い物など日常的な用事」(東京都52.8%、愛知県48.4%、大阪府59.0%)。・3都府県とも2番目は「自分の通勤、通学」。愛知県(38.0%)が際立って多く、東京都(16.1%)や大阪府(19.4%)の2倍程度を占める。
(image) 愛知県が「自分の通勤、通学」のために自動車を運転する割合が多いのは、東京都、大阪府ほど人口密度が高くなく、公共交通も東京都、大阪府ほどには充足していないためだと考えられます。通勤、通学のために運転するということは、平日から日常的に自動車を運転する人が多いということです。
2.空いている駐車場がすぐに見つからない頻度 次に、駐車場のニーズを表す設問として、「Q.あなたは自動車を運転していて、空いている駐車場がすぐに見つからないことが、どの程度の頻度でありますか。(単一回答)」と尋ねました。その結果は次の通りです。・「駐車場が見つからなくて困ったことが年に1回以上ある」割合は3都府県の中で愛知県が最も多い(東京都82.6%、愛知県86.0%、大阪府が76.1%)。
(image) 愛知県が「空いている駐車場が見つからない」頻度が高い要因は、一つには、先の通勤、通学で運転する人が多いことからも分かるように、日常的に自動車に乗る人が多いということがあると考えられます。 もう一つは、駐車ニーズに対して駐車場が限られているためだと考えられます。その根拠として、「平成25年度版自動車駐車場年報」によると、都道府県別の自動車保有台数1万台あたりの駐車場合計台数は、東京都2,125台、愛知県663台、大阪府1,397台と、東京都の1/3未満、大阪府の1/2未満なのです。この数値から、愛知県では東京都のおよそ3倍、大阪府のおよそ2倍の駐車場ニーズがあると考えられます。
さらなる駐車場の供給に有効な駐車場シェアリングサービス さて、愛知県内でも、駐車場の供給が可能な場所であれば、既に駐車場会社が月極駐車場やコインパーキングなどを運営しています。さらに駐車場を供給するには、別の方法が必要です。そこで今、期待されているのが、「駐車場シェアリングサービス」です。 駐車場シェアリングサービスを利用すれば、事業所や家庭または月極駐車場の空き駐車スペースを、設備投資や管理費は必要なく、駐車場を利用したい人に貸し出すことができるのです。本調査結果はこちらからご参照いただけます。スマートパーキングラボ
3大都市圏への駐車場に関するアンケート調査結果