大草俊夫大草俊夫

素朴な疑問に答えるシリーズ第1弾
「何故、有料老人ホームもサービス付き高齢者向け住宅に登録できるのか?登録するのか?」

素朴な疑問に答えるシリーズ第1弾「何故、有料老人ホームもサービス付き高齢者向け住宅に登録できるのか?登録するのか?」

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(image)  昨年10月20日から登録開始になった「サービス付き高齢者向け住宅(略称:‘サ高住’または‘サ付き住宅’)」ですが、有料老人ホームも適用になるということですよね。そもそも、サービス付き高齢者向け住宅の登録をすれば、有料老人ホームの届出は必要ないということが今回のサ高住(サ付き住宅)登録の最大のメリットでした。有料老人ホームは、介護型(特定施設入居者生活介護という認定を受ける介護付き有料老人ホーム)と住宅型有料老人ホームに分類されます(健康型は新規では殆どありません)が、必ず「有料老人ホーム設置運営指導要領&指導指針」に基づき、都道府県(政令市)の事前指導があります。サ高住の事前相談の比ではなく、時間と書類・図面が建築前までに必要です。場合によっては、許可されない場合もあります。特に、介護付き有料老人ホームは、いまだ規制解除になったといえども総量規制の範囲内となっていることはご存じの通りです。それなのに、何故、有料老人ホームは二重登録をするのでしょうか? サ高住(サ付き住宅)と住宅型有料老人ホームの事業スキームは同じです。どちらも最低限、見守りが必要であり、介護が必要になれば、居宅介護(通所介護や訪問介護等)を利用します。サ高住の面積条件(25m2以上/戸、共有スペースがある場合は18m2以上/戸)をクリアしていれば、面倒くさい住宅型有料老人ホームの届出(許可)をしないはずです。介護型は、居室面積条件は13m2/戸以上ですが、中廊下幅が2,700mm以上必要です。1,800㎜以上であれば、居室面積はサ高住と同じ18m2以上/戸となります。即ち、共有スペースがあるサ高住も介護付き有料老人ホームも18m2以上/戸であれば、同じ条件となり、包括報酬というメリットがある特定施設となる介護付き有料老人ホームは、面倒くさい事前協議があっても、サ高住に再登録することにより、「高齢者等居住安定化推進事業費補助金」が受けられる条件が整う訳です。 しかしながら、住宅型有料老人ホームは、包括報酬ではない、積み上げ方式の居宅介護であり、サ高住の登録基準を満たせば、煩わしい有料老人ホームの届出はしないはずです。新築での住宅型有料老人ホームは、今後、無くなるのではないでしょうか?むしろ、その事を厚生労働省は望んでいるように思われます。 では、住宅型有料老人ホームは無くなるのでしょうか?新築では無くなる方向ですが、無届け施設(全国で259箇所まであると報告されていますが、ほとんどが18m2未満です)は住宅型有料老人ホームに届けざるを得なくなり、あるいはサ高住登録基準を満たさない高齢者賃貸扱いの住まいが、「介護」「食事」「家事」「健康管理」のいずれかを行った場合には、やはり、住宅型有料老人ホームの届出が必要なり、従来のイメージ(ゆとりある部屋での自由な生活)ではないむしろ逆のイメージとなる恐れが今後想定されます。 まさに玉石混合の「高齢者の住まい」になる予感がします。
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