株式会社NEXERと株式会社ニーズ・プラスが、
空き家の活用に関するアンケートを実施したそうです。
「空き家を所有しているもしくは相続予定の家が空き家になりそう」
な全国の男女214サンプル。
これによると、約半数が空き家のまま5年以上放置。
放置の理由は、「忙しかった」「検討中」「相続でもめている」など。
で、空き家を活用する予定があるのは、29.9%。
逆に言うと、7割の方々は予定がない(≒出口が見えない)わけです。
ここが一番の問題なんでしょうね。
建物を使えるうちに、次の人にバトンタッチしやすくする仕組みが必要ですね。
【空き家所有・所有予定者の29.9%が「空き家活用予定アリ」~空き家の活用に関するアンケート調査】
株式会社NEXERは、株式会社ニーズ・プラスと共同で「空き家の活用」に関するアンケートを実施し、結果をサイト内にて公開した。
■持っている空き家、活用する予定はある?
相続した家が空き家になった場合、管理が難しかったりなかなか売りに出すタイミングがなかったりといった人も少なくないのではないだろうか。
そんな中、空き家を有効活用してみるのもひとつの手かもしれない。
そこで今回は株式会社ニーズ・プラスと共同で、事前調査で「空き家を所有している、もしくは相続予定の家が空き家になりそう」と回答した全国の男女214人を対象に「空き家の活用」についてのアンケートをおこなった。
■「空き家の活用に関するアンケート」調査概要
調査期間:2024年7月26日 ~ 8月2日
調査機関:株式会社NEXER(自社調査)
調査対象:事前調査で「空き家を所有しているもしくは相続予定の家が空き家になりそう」と回答した全国の男女
有効回答数:214サンプル
調査方法:インターネット調査
質問内容:
質問1:空き家のままどれくらい放置していましたか?
質問2:空き家を放置している間、空き家に関する苦労はありましたか?
質問3:どのような苦労がありましたか?
質問4:空き家をそのまま放置していた理由を教えてください。
質問5:空き家を活用する予定はありますか?
質問6:空き家をどのように活用する予定かと、活用しようと思う理由を教えてください。
質問7:空き家を活用する際、誰かに相談しましたか?
質問8:誰に相談したかと、その人に相談した理由を教えてください。
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合がある。
■47.7%が「5年以上」空き家のまま放置している
まずは、空き家のままどれくらい放置していたか聞いてみた。
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合計で47.7%の人が「5年以上」空き家のまま放置している、と回答している。
「空き家を既に持っている」と回答した人に、空き家を放置している間、空き家に関する苦労はあったか聞いてみた。
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67%の人が「空き家に関する苦労があった」と回答している。
どのような苦労があったのか聞いてみたので、一部を紹介しよう。
●「空き家に関する苦労があった」どのような苦労があった?
・固定資産税などがかかる。(30代・男性)
・雑草が生え放題。(40代・男性)
・近隣からの苦情。(40代・男性)
・費用がかかる。(50代・男性)
・庭の木々が伸びすぎて近隣に迷惑をかけてしまうこと。(50代・男性)
・泥棒が入って外の水道の蛇口などを盗まれた。またゴミなどを捨てられていた。(60代・男性)
固定資産税や管理費などの出費のほか、雑草の処理や周りに住む人からの苦情、さらに犯罪の温床になるなど、頭を悩ませる要因は多岐にわたるようだ。
また「空き家を既に持っている」と回答した人に、空き家をそのまま放置していた理由についても聞いてみた。
●空き家をそのまま放置していた理由は?
・自分が忙しかったため。(30代・男性)
・今どうするか検討中。(40代・男性)
・相続でもめている。(50代・女性)
・特に急いで売却する必要が無かったので。(50代・男性)
・親が施設に入り住む人がいなくなったから。(50代・男性)
・家をつぶすと固定資産税が上がるから。(50代・男性)
・老人ホームに入っている母をたまに連れて帰るため。(60代・男性)
・空き家の使い道がなかったから。(60代・男性)
「忙しかったため」「相続でもめている」「住む人がいなくなったから」「固定資産税が上がるから」などの理由が多く挙がっていた。また、使い道がなくて放置しているという人もいるようだ。
■29.9%が「空き家を活用する予定がある」
続いて、空き家を活用する予定はあるか聞いてみた。
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およそ3割の人が「空き家を活用する予定がある」と回答している。
空き家をどのように活用する予定かと、活用しようと思う理由を聞いてみたので一部を紹介しよう。
●「空き家を活用する予定がある」空き家をどのように活用する予定かと、活用しようと思う理由は?
・土地がもったいないので家を建てます。(20代・女性)
・リノベーションして貸し出す。(20代・男性)
・リノベーションして、別荘にする。(30代・女性)
・物置き代わりにしたり駐車場にしようかと思っています。(40代・男性)
・市の方に買いたい人がいたら仲介してもらう申し込みをした。(50代・女性)
・賃貸物件として、貸し出したい。管理することが大変だから。(50代・女性)
「土地を活用して家を建てる」「別荘にする」「物置代わりや駐車場などにする」といった活用方法のほか、賃貸として貸し出すという声も多くあった。
■39.1%が空き家を活用する際「誰かに相談した」
最後に「空き家を活用する予定がある」と回答した人に、空き家を活用する際、誰かに相談したか聞いてみた。
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39.1%とおよそ4割近くの人が、空き家を活用する際に「誰かに相談した」と回答している。
誰に相談したかと、その人に相談した理由を聞いてみたので一部を紹介しよう。
●「空き家を活用する際、誰かに相談した」誰に相談したかと、その人に相談した理由は?
・身近にいたため、友人と相談しました。(30代・男性)
・妻。家族に関係あることなので。(40代・男性)
・不動産関連会社で働く友人。プロだから。(50代・女性)
・母親。母親とともに、父の遺産を相続したから。(50代・男性)
・知り合いの金融機関の支店長から紹介された不動産業者に相談した。(60代・男性)
家族や友人のほか、不動産の業者や関連会社の人に相談したという声も多くあった。
■まとめ
今回は「空き家の活用」に関するアンケートを行い、その結果について紹介した。
空き家を所有している、もしくは所有予定者の29.9%が「空き家を活用予定がある」と回答している。
相続した不動産を空き家として放置すると、維持費に苦労したり近隣トラブルに巻き込まれたりするだけでなく、犯罪につながる恐れがある。
空き家を活用したいと考えている人は、信頼できる不動産会社に相談してみてはどうだろうか。
(8月29日 健美家)
土地家屋調査士 大阪 和田清人