(image) B社でアパートを建てた加藤さんは、ある日突然、担当者から「
共益費の回収をさせて欲しい」といわれたそうです。 本来共益費は、アパートなどの階段・廊下・外灯・ごみ処理などの共用部分の維持管理のために、オーナーが入居者からもらうお金です。使用した明細を入居者から「見せてください」といわれたら見せないといけない性質のものです。 一括借り上げの契約であれば、毎月一定の家賃を保障する代わりに、入居者が支払う敷金や保証金は一括借り上げ会社が預かります。また、共益費は借り上げした会社の収入になります。しかし、B社のように一括借り上げではなく、
家賃保証契約だけの会社が共益費を収入にするのはありえない話です。 加藤さんはそれを知っていたため、「何のために必要なのか」と問いただしました。けれども、「よりよい管理をするために」などと抽象的な答えしか返って来ません。 加藤さんが渋ると、突然担当者は、「
それなら、家賃保証の契約を打ち切りますよ」と言い出しました。共益費をもらえないなら、家賃保証もしないと言うのです。 これではまるで脅迫です。渡す必要のないお金を得るために、相手の足元を見て契約を打ち切ると言い出すとは、卑怯な手口だとしか言えません。 加藤さんは、家賃保証をしてもらえなかったら困る、けれども共益費を渡す気にはなれないと悩み、樵悴しきっていました。 私は加藤さんに、「渡す必要ありませんよ。きっぱりと断ったほうがいいです」とアドバイスしました。そもそも、
この会社の家賃保証などあってないようなものなのですから、気に病む必要もないでしょう。このまま共益費を渡しても、恐らくこの会社はまともな管理など行わずに、違うところでお金を使ってしまいます。 それにしても、共益費の回収を要求してくるとは、このB社という会社の経営方針は、常軌を逸しています。「とにかく取れるところからお金を取ろう」としている様子が伺えます。 全国で、同じ手口で共益費を取られてしまったオーナーさんがいないことを願わずにはいられません。各地で問題が噴出すれば、この会社の存続は危なくなるでしょう。