西田 芳明西田 芳明

3人に一人が高齢者になる時代がやって来る。
これから、サービス付き高齢者向け住宅はどうなるのか。

3人に一人が高齢者になる時代がやって来る。これから、サービス付き高齢者向け住宅はどうなるのか。

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わが国では急速な高齢化が進み、21世紀初頭には4人に1人が、また半ばには3人に1人が65歳以上の高齢者という本格的な高齢社会が到来すると予想されています。さらに、少子化や同居意識の変化に伴い核家族化が進み、2010年には高齢者のいる世帯 の3分の2が高齢単身・夫婦世帯となり、借家に居住する高齢単身・夫婦世帯は、現在の2倍 以上の350万世帯まで増加しています。これからの高齢者の住宅を考えていく上で、高齢者が安心して老後を暮らしていける施設及び住宅は一体どのくらいあるのだろうと考えたことはありませんか?2011年10月に「高齢者専用賃貸住宅」(高専賃)の後継としてサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)が制度化されて約2年が経過しましたが、登録件数はうなぎ登りに上昇しています。2013年9月末の時点で登録棟数は3900棟、登録戸数は12万6800戸を超えました。このサ高住の驚異的な増加の背景には政府の手厚い優遇政策と消費税の増税があると考えられます。2013年度の予算では政府は340億円の予算を組み、建築費の1割を補助金として出す他、法人税や所得税の割り増し償却と、固定資産税の軽減などの税制優遇も導入しています。そして、消費税の増税前の、土地の有効活用のための建設ラッシュが続く中、空室問題が深刻化する賃貸マンションよりも、高齢者住宅を建てる事を選ぶ方が増えたというのも原因の一つにあります サ高住の開設ラッシュは、補助金や税制優遇が見込まれる2015年度までは続くと見られています。高齢化社会の中でシニア層マーケットは拡大し続けているとはいえ、この開設ラッシュの中、有料老人ホームも交えた競争は、ますます厳しくなるでしょう。その様な状況の中で、サ高住が入居者を確保し続けるための最も重要なキーワードは、「看取り(みとり)への対応」であると言えます。サ高住の入居者の平均年齢は82.6歳で、平均要介護度は1.8です。重度化により医療的ケアなどが必要になった際に転居しなければならない施設であれば、高齢者からの支持は期待しにくいでしょう。現状の入居者像を考えれば、今後は看取り(みとり)への対応も強く求められると言えます。
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