低価格化高齢者住宅に危惧する。一般的に高齢者住宅は食事込みで月額12万円前後で安いと言われ、月額込10万円ちょっとではかなり安いと言われている。しかし、月額込8万円台とか、サ高住でも東北地方では月額食事込み73,500円と言う物件がある。九州地方では月額込5万円台と言うのも登場した。九州や東北の地方部だから可能な金額帯なのか?もし、都市圏以外でこのモデルが登場したら、間違いなく12万円は高いし、10万円も安くない。そうなると一気に価格が崩壊する。この金額帯で提供できる所が一人勝ち状態となる。でも、ここにも「落とし穴」が・・・低価格では収益が出せないので、どこに依存するか?となると介護報酬と言う事になる。では、入居出来るのは「要介護者」に限定されてしまう。それはそれで、マーケットがあるし、良いと思うが、普通の国民年金のみ世帯で且つ、ご主人が他界、子供は独立し遠方、段々弱ってきて、将来不安を抱えている方にも安心して暮らしてもらうと考えると無理だと言う話。そして、一番怖いのは「保険での売上」がなければ低価格を実現出来ないと言う体制にある。この先、間違えなく介護保険も高齢者医療も抑制が入る。誰がどう考えてもこのままで良い訳がない。その時、「収益の柱である保険」に頼れなくなったらどうなるのか?間違いなく、破たんしてしまうもしくは、金額を上げざるを得ない。これが今、低価格高齢者住宅が抱える問題点。また、低価格だと思っている月額10万円~12万円のゾーンで展開している高齢者住宅。保険がどうのと言う前に、もし、隣に7万円のサ高住が登場したらどうなるのか?12万円で勝ち残れるのか?誰がどう考えても答えはひとつ。この間も、北関東で来月オープンすると言う住宅型有料を見せてもらった。県庁所在地の市町村でなんと月額食事込み10万円!!オープン3ヶ月以内には満床になるそうだ。確かに、安い。今の現状で県庁所在地で月額込10万円なら間違いなく安い。でも・・・2年後同じエリアで月額込5万円が登場したらどうか?10万円と5万円どちらが安いですか?と言えば5万円に決まっている。正直、当然入居対象は要介護者だとするなら、居室の面積にそんな違いを感じない。ココがポイントなんです。気づいて欲しいのは、低価格で勝負できるのは資本力のある所だけ。それ以外が、低価格で勝負するのは無理。だから、保険に依存する。価格競争に巻き込まれない方法は2つ(1)安くない価格帯で勝負する。その為にはそこで暮らす価値。コンセプトが明確でなければならない。(2)保険に依存しない圧倒的な価格帯。大きくこの2つしかないと考えています。(1)は出来上がった。なので、今は(2)保険に依存せずに、圧倒的な低価格を実現する。商品開発を行っています。なにも新築が全てではないし、サ高住が全てではない。そこから考えれば必ず出来る。でも実際には、価格では勝負せず、入居者様もスタッフさんも「ワクワク」するものを作りたい。それが「コンセプト型サ高住」なんです。あなたは何で勝負しますか?いつまでも「保険」と言う制度に依存し続けますか?
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